研究内容

常磁性異種金属一次元鎖錯体の磁気物性

導電/磁気物性の対象化合物であるd-バンドを形成する一次元鎖錯体は、KCP、マグナス塩、ハロゲン架橋のMXやMMXなどの、単一種金属が並んだ化合物があります。しかし、直接の金属結合を有する一次元鎖錯体は少なく、その理由の1つに、一次元鎖錯体の合理的な合成法が確立していないことが挙げられます。また、扱われる金属は、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)と非常に限られています。そのような中、私は、2種類の金属錯体同士のHOMO-LUMO相互作用を利用して、複数種類の金属が並んだ新しいタイプの一次元鎖錯体の合成に成功しています。様々な金属を自在に数珠繋ぎに並べ、そこでの新しい物性発現を狙っています。

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ポリオキソメタレートと白金多核錯体の混合原子価集積体

ポリオキソメタレート(POM)は、高酸化状態の金属が酸素で連結された球形のアニオン性多核金属錯体です。球の中には様々なアニオンを取り込め、金属種と金属核数が変わることで、性状の異なるPOMが合成されています。固体酸化物を切り出した分子構造をもつPOMは、一電子還元すると、その不対電子は球上を非局在化しますが、POM同士の電子的な相互作用が弱く、バルク固体では絶縁体です。我々は、これらPOMを、固体中で確かな相互作用をもって配列し、アニオン性のPOMと、カチオン性の一次元状多核金属錯体から多彩な分子性導体を合成しています。

柔軟性多孔性配位高分子

多孔性配位高分子とは、金属の配位方向とデザインされた有機配位子からなる、細孔を有する金属錯体であり、活性炭やゼオライトと同様に細孔性材料として期待されています。下図のように、様々なトポロジーをもつネットワークが形成可能で、この多孔性配位高分子の新たな機能性を模索しながら、新規物質の創製を進めています。

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